企画展

川端康成生誕100年記念 横光利一と川端康成展

1999年4月24日(土)~6月6日(日)

昭和の文学を語るとき、常に「横光、川端」、「川端、横光」と並び称される横光利一と川端康成。明治31年(1898)年生まれの横光と翌32(1899)年生まれの川端は、大正10年に菊池寛の紹介で出会い、以来終生互いの才能を認め合った無二の友人でした。
大正10年代から昭和の初め、二人とその仲間たちは、新たな時代を象徴する表現により「新感覚派」と呼ばれました。彼らは、自然主義を中心とした前世代の文学を批判する一方、同世代のプロレタリア文学の作家たちと文学論を戦わせ、ともに日本のモダニズム文学をリードし、文学を愛好する若者達の熱い支持を受けました。
その後、横光は『機械』、『上海』、『旅愁』などの話題作を発表、川端も『浅草紅団』、『水晶幻想』、『雪国』の連作などの多彩な作品で評価を決定し、それぞれの文学の確立を目ざします。昭和22年末、横光にあまりにも早い死が訪れたとき、川端は「僕は日本の山河を魂として君の後を生きてゆく」と横光の霊前に誓い、その言葉どおり日本の現代文学が世界的な評価を得ることになる名作を書き続けていきます。
本展覧会は、横光利一と川端康成の生誕100年を記念し、昭和文学をリードした二人の文学と友情、その周辺の作家や芸術家との交流などを原稿、自筆資料、書簡など貴重な資料約350点でご紹介します。