企画展
2020年10月10日(土)~12月6日(日)
世田谷文学館 2階展示室
毎週月曜
※ただし月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館
11月23日(祝・月)は開館し、11月24日(火)を休館いたします。
当日 | |
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一般 | 当日800円 |
65歳以上・大学・高校生 | 当日600円 |
小・中学生 | 当日300円 |
障害者手帳をお持ちの方 (ただし大学生以下は無料) |
当日400円 |
公益財団法人せたがや文化財団 世田谷文学館
井上事務所
こまつ座、仙台文学館、遅筆堂文庫、市川市文学ミュージアム、鎌倉文学館
世田谷区、世田谷区教育委員会
井上ひさし(1934-2010)の紡ぎ出した劇作・小説・ことばから、私たちはどれほど日本語の豊かさを教えられたことでしょう。また、その明るく闊達な笑いを通して、どれほど多くの人生と世界をめぐる問題に気づかされたことでしょう。
井上ひさし最後の戯曲『組曲虐殺』(2009)は、プロレタリア作家・小林多喜二を描いた評伝劇であると同時に、活動家であった井上の父親の影も重ね、また後年、社会的発言も積極的に行った井上自身の強い想いが込められた作品です。
「絶望するには、いい人が多すぎる。希望を持つには、悪いやつが多すぎる。」という劇中の有名な多喜二のセリフがありますが、このあとに、実は次のことばが続きます。
絶望から希望へ橋渡しをする人がいないものだろうか……いや、いないことはない。
「橋渡しをする」その人こそ、井上ひさしだったのではないでしょうか。「絶望」的な状況の中でも、ほんの少しだけ上を向いてみようと思わせる、まさに「希望」へと誘う「やさしく、ふかく、おもしろい」井上ひさしのことばを、没後10年を経た今だからこそ私たちが求めていることを、本展をとおして、あらためて確かめていきたいと思います。
なお、本展は、短期間ではありますが世田谷にも暮らした井上ひさしを顕彰し、当館の開館25周年という記念の年に開催する待望の展覧会です。