土井章史さん(編集者)に聞いた長新太と出会う最初の3冊

本と輪 この3冊

土井章史さん(編集者)

長新太と出会う最初の3冊

2020年10月23日

土井章史(編集者)

1957年、広島県生まれ。編集プロダクション・トムズボックス代表。フリーの絵本編集者としてこれまでに300冊以上の絵本を企画編集。また絵本ワークショップ「あとさき塾」を小野明と運営し、新人の絵本作家を発掘、養成している。

1
『ノコギリザメのなみだ』 長新太

この不思議なお話は、長さんならではかな、なんと年老いたノコギリザメがおばけに、いろいろからかわれるというか、遊ばれてしまうのですが、オバケはでも全然悪気がない。ここがミソですね。それでノコギリザメが涙を流します。海の中なのですがその涙は固まって救いになるのです。泣けますねー。

2
『トリとボク』 長新太

川に集うカモたちが、川の景色とあいまって烏合衆参していろいろな形になる。それを見ているボク、ただただ見ていることによって、ボクと絵本を見ている私たちがいつのまにか一体化され、長新太が描く叙情世界に引き込まれるのですね。美しい絵本です。

3
『これが好きなのよ』 長新太

長新太は絵本作家であると同時に漫画家でもあるのです。漫画家としての長新太も決して忘れてはいけません。初期から晩年までの作品を網羅しています。起承転結の結が私たちは大切だと育てられてきましたが、このマンガは、オチがみつからない。でもおもしろい?なぜでしょうねえ。読んで見てください!

(出典)ブックリスト「本と輪 この3冊」vol.1 2017.4

SHAREこの記事をシェアする

だいたい金曜日の本

各分野でご活躍の皆さまに、世田谷文学館が用意したお題に対して、3冊の本を挙げていただきました。ロゴマークのデザインは、クラフト・エヴィング商會さんです。当館で不定期発行しているブックリスト「本と輪 この3冊」からのご紹介です。子ども向けの本から、洋書や哲学書まで、旅の本、食の本、写真集など幅広い分野から選んでいただきました。意外なテーマも出てきます。当館ライブラリー〈ほんとわ〉の雰囲気を、ホームページでも味わっていただければと思います。だいたい毎週金曜日に更新していきますので、どうぞお楽しみに。

※選書の入手について:書籍により、なかには現在入手が難しいものもあります。文庫版や古書、図書館などでも探してみてください。

hontowa ロゴマーク

角田光代(作家)

子どもの頃の思い出の本3冊

リンク

荒井良二(絵本作家)

大好きな外国の絵本3冊

リンク

土井章史(編集者)

長新太と出会う最初の3冊

リンク

君島佐和子(「料理通信」編集主幹)

料理にまつわる座右の書3冊

リンク

中山晴奈(フードデザイナー)

料理にまつわる座右の書3冊

リンク

鈴木芳雄(編集者・美術ジャーナリスト)

編集に唸る写真集3冊

リンク

平野太呂(写真家)

青春の写真集3冊

リンク

山崎まどか(文筆家)

「アメリカのハイスクール」をテーマに選ぶ写真集3冊

リンク

大橋歩(イラストレーター)

私の好きな絵本3冊

リンク

岡本仁(編集者)

信藤三雄さんはとっくに知っていた3冊

リンク

津田淳子(編集者)

造本・装丁がおもしろい本3冊

リンク

tupera tupera

貼り絵でつくられた絵本3冊

リンク